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自分の中の仏を彫り出す教室

当山では、檀家様や、地域の方々のため、そして多くの人たちに仏教を知っていただくために「講」や「教室」「会」を数多く開催しています。
今回はその中の一つ「彫刻教室」のご紹介です。
教室の先生は「伊藤光司郞(いとうこうじろう)」先生です。
先生は現代彫刻家として活躍され、仏師としても新作の仏像や仏像・仏具の修理・修復に携わっています。

彫刻教室を開設したいきさつ

彫刻教室を開設したいきさつは、今から30年以上前に当山和尚が伊藤先生の彫刻教室の門を叩いた時にさかのぼります。
当時伊藤先生は、御自宅のアトリエで教室を開いていて、そこには多くの和尚様方が通われていました。

和尚が突然お伺いして教室に参加されたとのこと。
それまで先生は宗建寺というお寺や和尚に縁が無かった、もちろん檀家でもありませんでした。

先生の言葉を借りれば「他の和尚様方のご紹介によっていらしたのでしょう」ということでした。
さて、アトリエで教室をしていると、その準備や片付けに手間が掛かってしまいます。
その時、当山の隠居部屋(今の客殿の場所)が使われていなかったため、そこを教室として使うようになりました。

その後、当山敷地内の蔵の二階に場所を移し、のち縁あって現在の「宗建寺別院」で行うことになりました。

教室について

ここからはインタビューを交えながらの教室ご紹介です。

生徒さんの人数は何人ですか?

伊藤:全部で10人ですかね。

男女比は?

伊藤:ちょうど半々です。

年齢構成はどのような感じですか?

伊藤:五十六歳から上の方が七十八歳の方です。

教室の仲間にしてもらうには経験は必要ですか?

伊藤:経験は必要ありません。
皆さん全員初心者から始められました。
小学校の時に彫刻刀をいじっただけの方がほとんどですので、ご安心下さい。

持ち物や道具はどのようなものが必要ですか?

伊藤:木彫ですので、彫刻刀は揃えてもらわないといけないですけれども、
それも最初は沢山揃えるのではなく「部分彫り」ですので2〜3本で充分です。

何から始めるの?(カリキュラムのお話)

最初に行うことは何ですか?

伊藤:最初は部分彫りを覚えていただきます。
部分彫りとは手とか足とか顔の部分を彫刻していくことです。
それから全体に入っていきます。
部分彫りを始めると1年ぐらいすぐに経ってしまいますよ。

彫刻だけではなく、様々なことが勉強できます

部分彫りから全体へ行くわけですね?

伊藤:そう、部分彫りから全体へ、ただその中でも仏像彫刻は約束事があります。
それを「儀軌(ぎき)」といいます。それをある程度理解していないと作れません。

儀軌とはなんですか?

伊藤:儀軌とは、お釈迦様がどのような姿形であったということが、経文に書かれていて、それを抜き出したもの。
仏の三十二相八十種好(さんじゅうにそうはちじっしゅこう)といって人間とは80くらい姿形がちがうんだよ(仏には人間と異なる特徴が80種くらいある)ということが書かれているものです。
そういう特徴が仏の手にも足にも含まれているわけです。

その他には?

伊藤:道具を使いますから、道具の手入れ、研ぎ方をやらなきゃいけない。
ただ仏像を彫るだけじゃないので、研ぎ方や作り方など丁寧に教えていく教室です。

自分の中にある仏を彫りだす手助けをする教室

彫刻自体は難しいですか?

伊藤:専門家になるのであれば難しいです。
皆さん仕事とか商売でやろうとしているわけではないですからね。
そうではなく自分の仏を彫ることが目的です。それはどんな姿形でも良いのですが、先ほどいったような儀軌は必要になります。
『自分の中の仏さんを彫り出す、その手助けをする教室と思って下さい』

今後の予定

和やかな雰囲気の中インタビューは終了しました。
今後の教室の予定としては。
日時は未定ですが、宗建寺の客殿にて、教室の展示会・発表会を行うとのことです。
「皆さん、発表会をやらないと。急がないですけれど完成しないとね。そのための発表会をしたいです」とおっしゃっていました。

伊藤先生の今後の予定

先生の今後の予定は「特に個展や展示会は特にありません」「その代わり、別なことが忙しすぎて」とのことです。
現在先生は香川県丸亀市の本島にある「来迎寺」というお寺のご本尊様の修復を行っています。
この島は、法然上人が配流のとき立ち寄った島で、戦国時代に活躍した「塩飽水軍(しわくすいぐん)」の本拠地です。
この島にある来迎寺はとても由緒あるお寺です。
その他には、自身のための三尺阿弥陀の作成。そして世親や親鸞などの肖像彫刻の依頼があるそうです。

伊藤先生の作品はどこで見られる

伊藤先生の作品はどこで見られるか?最も近い所では当山宗建寺でしょう。
作品としては、お前仏(本尊様が秘仏のため、その前に置く仏様)の毘沙門天様。
現代彫刻として、客殿入り口に展示している「冬がまえ」があります。

ぜひ皆さんも教室にいらして下さい

和気あいあいとした教室、その中で仏像を彫刻していく、それもお寺の別院という別世界で。
このような体験が出来る教室はなかなかありません。
ご興味をお持ちの方はぜひ仲間に入られたらいかがでしょう。
お待ちしています。

宗建寺彫刻教室

日 時:毎週金曜 午後3時から金曜日(月三回)
場 所:宗建寺別館
入会金:5,000円
月 謝:8,000円

連絡先・お問合わせ先

宗建寺
〒198-0043
東京都青梅市千ケ瀬町6−734
☎ 0428−22−3580

連絡先・お問合せはこちら

伊藤光司郞プロフィール

1945年 山形市生まれ
1990年 創型会選奨受賞受賞
1992年 創型会選奨受賞受賞
1995年 創型会文部大臣奨励賞受賞
2001年 創型会賞受賞
現在  創型会運営委員、池袋西武コミュニティーカレッジ仏像彫刻講師、朝日カルチャー立川仏像彫刻講師他