天井画「日輪礼讃」折り上げ格天井
当山本堂の天井には、天井画「「日輪礼讃」が描かれています。
この天井画は青梅在住の日本画家「東俊行(ひがしとしゆき)氏」による作品です。
氏が当山本堂を訪れ際「日輪を囲む虹の不思議な方形がそのまま天井に浮かび上がった」ことがきっかけとなり、制作が始まりました。
日輪礼讃(にちりんらいさん)
日輪礼讃は太陽を中心とした宇宙を現すように天井の中心に金箔押しの日輪を配し、まわりにはプラチナ箔を押しています。
四隅には、新月、満月、上弦の月、下弦の月を配しています。
さらに四方の東西南北にそって春夏秋冬の星座が描かれています。
四方八方に太陽・星・月を配置し宇宙の空間を現し、四季の星座で時を現す、まさに宇宙全体が天井に凝縮されているようです。
折り上げ格天井(おりあげごうてんじょう)
折り上げ格天井は格天井の中でも格式のある天井工法です。
折り上げ格天井にすることにより、天井高が高くなり宇宙の雄大さを表現できます。
この天井は秋田杉をつかい、天井の大きさは約21畳、杉板は226枚用いられています。もちろん全て秋田杉を用いています。
本堂の天井の独特の荘厳さ
寺院の本堂には天蓋や幢幡など一般的になじみのない仏具が配置されています。
それらの仏具を受けとめるように宇宙を表した天井画があります。
そこには一つの美しい宇宙が描かれて異様にも感じます。
普段は天井などをご覧にならないかと思いますが、機会がございましたらご覧になってはいかがでしょうか。
仏様の世界が、仏様の智慧やご慈悲が天空から注いでくるような素晴らしい体験が出来るかも知れませんね。
東俊行プロフィール
1952年 鹿児島県さつま町宮之城に生まれる。
1975年 武蔵野美術大学日本画学科卒業。
1978年 第13回日春展に「人」を出品、初入選。加藤東一に師事。
1980年 七志会展結成。第12回日展に「人」初入選。
1983年 第18回日春展「独(ひとり)」日春賞受賞。
1986年 第18回日展「テーブルの前で」特選受賞。
1987年 第22回日春展「肘つく女」奨励賞受賞。
文化庁主催現代美術選抜展出品。
1988年 第20回日展「思(おもい)」特選受賞。
1989年 初個展「水に題して」 (銀座資生堂ギャラリー)
1990年 第22回日展に「瀧」を出品。日展委属となる。
第11回山種美術館大賞展出品。(93,95年)
1991年 個展開催。(岐阜近鉄百貨店)
1993年 二人展(日本橋高島屋)。日展審査員となる。
1994年 日展会員となる。個展(岐阜近鉄百貨店)佐賀県美術展審査員。
1997年 外務省依頼「山桜」を制作。
1998年 日展審査員。「東俊行 所蔵作品展」(佐久市立近代美術館)
2000年 個展(ギャラリーうちやま)。
2001年 徳島県羽ノ浦町 挙正寺観音堂天井画「渦潮龍図」制作奉納。
中国取材旅行(湖南省・武陵源・洞庭湖)
2002年 個展 -WATER VOICE- (日本橋高島屋)。
2005年 四国八十八ヶ所一番札所霊山寺本堂天井画「天空龍図」制作。
2007年 日展審査員。
2008年 個展 -旅の風景-(ギャラリーうちやま)。日展評議員となる。
2009年 青梅市 宗建寺本堂天井画「日輪礼讃」制作。
「万葉のこころを描く」展(茨城県天心記念五浦美術館)。
2010年 個展 -山水景- 青梅市立美術館。
〈特別展・青梅在住の作家たちシリーズ〉
ロンドンJapan Foundationに於いて「天井画と私の作品」について講演。
2011年 ヤマタネグループコレクション展(佐久市立近代美術館)。
現代墨の作家展招待。アメリカ・アリゾナ 取材旅行。
2012年 日展審査員
2013年 「成川美術館の至宝〜日展の作家を中心に〜」(箱根芦ノ湖成川美術館)
2014年 講演 「天井に画く〜天空龍図〜」於:我孫子市ふれあい塾 あびこ
2016年 個展(ギャラリー門・青梅市)/第5回都美セレクショングループ展
キョウノドウキー矩形ーそこに見る日本画の可能性
2017年 改組 第4回 日展 審査員
作品「陽炎(かぎろい)」東京都知事賞受賞
現在 日展会員。武蔵野美術大学講師。
日本美術家連盟会員。青梅市美術協会顧問。
所蔵 長野県佐久市立近代美術館、 箱根芦ノ湖成川美術館、
国立音楽大学、奈良県万葉ミュージアム、 高崎タワー美術館、
オランダ日本大使館、岐阜県羽島市文化センター、他。
天井画 「渦潮龍図」徳島県拳正寺・「天空龍図」徳島県・霊山寺
「日輪礼賛」青梅市宗建寺
HP : http://www.toshiyuki-higashi.com